もの作りの目印

四国は温かいですかと生徒たちから尋ねられるけど、同じように寒い。

工房部分の倉庫は暖房がないから、年があけてから片付けがまったく進んでいない。

立春も近づいて来たのでそろそろ整理整頓を再開しないと、ここに来て新しい仲間になった脇阪克二さんのフクロウの作品を倉庫に飾った。

テキスタイルデザイナーの脇阪さんご夫妻とは、15年近く前に初めて出会い、アトリエで陶器作りを経験させていただき、その後で陶器の窯を頂くことになり工作所が陶のプロダクトに繋がった。

京都では時折ご夫妻がモーネに来てくださって、その時々のもの作りや寺子屋の話を聞いて、どんな時も「それでいい」と背中を押してくださっていた。

私たち夫婦にとっては、もの作りの実家のようなお二人の存在。

香川に移るモーネにと贈ってくださった脇阪さんのフクロウは、厚かましくフクロウは夫婦でとお願いしてしたのは、工房スペースの倉庫の上からいつも私たちのもの作りを見守ってほしいという想いから。

毎朝、フクロウを見上げる。「今でいい」と声が聞こえる。

モーネにとって、いつもどおりのもの作りをスタートさせる目印だ。